2019年11月29日金曜日

緊急提言  山から出て来たクマを殺さずそっと見守って
今年、奥山荒廃や奥山の実り凶作年などから、冬ごもり前のクマの食い込み用食料が大幅に不足しています。里のドングリや柿の実などを求めて各地でクマが人里に出てきていますが、食べ終わったらクマは山に帰ります。それだけのことなのですが、異常なまでに大量駆除されています。
クマは数か月間にわたる冬ごもり中、飲まず食わずで生き抜きます。秋の食い込みが足りないと冬ごもり中に死にますから、今、必死です。

クマに、人間を襲う習性などありません。12mの臨界距離内で人間と出会うと、人間に殺されるのではないかという恐怖感から、逃げたい一心で人間に走り寄り、前足で人をはたき、その隙に逃げようとする習性があります。これが人身事故の実態です。このような正しい知識と知恵があれば、おのずと対処法がわかるはずです。

ニュースに出て来る町はどこもクマを危険動物と誤解して人間が取り囲み、当然のように殺そうとしています。これは間違いです。クマに近寄らないようにしてそっと見守っている昔からの集落が、まだ日本にはたくさんあります。そこでは人身事故は起きていません。
クマに対する無知と不寛容が、駆除を増大させています。このような凶作年、クマに里のドングリを与えないなら、クマはこの国で生き残れません。
全ての野生動物問題に言えることですが、殺さない解決法が一番優れているのです。

2019年11月22日金曜日

くまもり東京支部の12月定例会は、1日(日)

くまもり東京支部の12月定例会は、1日(日)です。

新橋駅から歩いて3分の,「ばるーん」で、午後1時30分からです。
会員の方はもちろん、熊森にご興味のある一般の方も、どうぞお気軽にご参加ください。
お待ちしております(^^)/

2019年12月1日(日)午後1時30分〜4時頃
港区生涯学習センター「ばるーん」にて。(新橋駅烏森口徒歩3分)
http://www.city.minato.tokyo.jp/shisetsu/toshokan/shogaigakushu/01.html

出席のご連絡やお問い合せは下記へお願いします。
kumamori.tokyo.kwsk(アットマーク)gmail.com

くまもり東京支部の定例会は、原則毎月第一日曜日に行っています。

日本熊森協会・東京都支部 川崎
東京都支部Facebook https://www.facebook.com/kumamoritky
東京都支部ブログ http://kumamoritky.blogspot.jp
日本熊森協会本部HP http://kumamori.org

2019年11月11日月曜日

多くの方が読んでくださると、うれしいです。読んでくださった方が、くまの生き方を理解して、くまに寛容になってくださると、とても嬉しいです。本部くまもりNewsから転載いたします。

クマは人など襲いません

(マスコミのみなさんは、襲うという間違った表現をやめてください。この誤解によって、殺されなくてもいいクマが大量に殺されているのです。)

人身事故を防ぐためにも、クマに寛容であってください!

生きるのに必死のクマを見守ってやってください



不要な柿や豊作の里のドングリは、場所的に可能ならクマに与えてやってください





11月8日のNHKニュースによると、今年4月以降、全国でツキノワグマによる人身事故は125件です。山の実りゼロというあり得ない異常年だった2010年(147件)に次ぐ多さです。気仙沼市では死亡事故も1件起きました。


都府県別には、新潟が17人と最も多く、次いで岩手が16人、秋田と岐阜が13人、富山が9人、福島が8人、福井と長野が7人となっています。

都府県のうち75%に当たる24の府県が「クマの出没が増えている」と回答、半数を超える17の都府県では「市街地の中心部など、平年なら出没がみられない地区で出没しています。

捕殺されるツキノワグマの数もうなぎ上り。

遅い遅い環境省の速報値ですが、本日やっと9月末までのツキノワグマ全国捕殺数集計が発表されました。
その数何と、3453頭!
もうだめだ
一体、この国は、今年、何頭のツキノワグマを殺すつもりですか。
こんなことでは、共存などできません。





ツキノワグマによる人身事故の多くは、ひっかき傷です。

ツキノワグマは冬籠り中の数か月間、飲まず食わずで過ごします。

冬籠り前に、体の周りに分厚い脂肪層を貯えてから冬籠りに入らないと、冬籠り中に死にます。

そのため、山の実り大凶作年の今年、クマは生きるか死ぬかでもう必死なのです。

このような食糧難の年は出産しても子グマへの授乳など無理です。こういう年は、メスグマの体内の受精卵は子宮に着床することなく終わってしまいます。
(何というすばらしい仕組み!)

後、母グマは、自分や0才子1才子をいかにして生き永らえさせるかで必死です。



テレビニュースでは、クマが放置されたカキの木の実を食べに来たら、まるで駆除するのが当然のような報道ぶりです。

なぜ殺さない対応を報道しないのでしょうか。



私たちはこれまでの23年間に、全国の無数のクマ生息地の人達に会って対話をしてきました。

クマがカキの木に来たら、そっと見守っている集落が全国に結構たくさんありました。

どうしてこういう知恵を持った集落の人達のことを、報道しないのでしょうか。

山のものに実をあげるため、カキの木の上3分の1は実を採らずに残しておく地域もあります。

貧しかった時代の方が、人々は寛容だったのでしょうか。

昔の町民は少々の農作物被害なら、被害被害と騒がずに、これが自然だと気に留めていなかったよと、ある町の町長さん。



また、別の町の町長さんは、子どもや町民に、今年山に餌が全くないから、クマたちは生き残るために必死で来たくない人間のところまで来ているんだよ。そっと見守ってあげるんだよと教えておられます。こういう時こそ、やさしい子供たちを作るチャンスだと言われていました。この様な対応を取れば、人身事故などまず起きません。



クマが人間のところに出て来る目的はただ一つ。

冬籠りを前にして食い込むためです。

人間なんかに興味はありません。

かれらはかわいそうなくらい、人間に遠慮しながら人間が活動しない時間帯に出てきています。



熊森は、これまで、全国で起きた人身事故を各地で調べてきました。

人身事故が起きると、ツキノワグマが100%悪いように報道されますが、人間側がツキノワグマがどういう動物か知って気を付ければ起きなかった事故がほぼ全てです。

ツキノワグマが出てきても、追い掛け回さないでください。

追い掛け回すと、クマはこわくなって必死に逃げようとします。

逃げられない臨界距離12メートル以内に人間が入り込むと、ときには走り寄ってきて前足で人間をはたいて、その隙に逃げようとするクマが出ます。

人間から逃げたい一心でツキノワグマは人身事故を起こしてしまうのです。

だからほとんどのケガは、ひっかき傷で、軽傷です。



ツキノワグマは人間を避けようと努力していますので、クマが出てきている今の時期、早朝や夕方、そっと外に出るのはひかえてください。

必ず、大きな音のするものを持ったり、大声を出したりしてください。クマは人間を襲いたいと思っていませんから、自分から逃げます。

やっと見つけた餌を食べている時は、もう人間など目にも入らないかもしれません。その時は、食べ終わるまで見守ってやってください。

食べ終わったら消えます。



飢えに苦しんだことのある人なら、飢えが動物にとってどんなにつらいものかわかるはずです。

人間を舐めたり人間のものを食べたいと思ったりして出て来たのではありません。



熊森協会が保護飼育している元野生のツキノワグマ「とよ」は、今、朝から晩まで、クヌギやコナラのドングリを食べ続けています。

今、ツキノワグマたちが本当に食べたいのは、ドングリなのです。

しかし、奥山にブナやミズナラのドングリが今年ないから困ってしまって出て来たのです。

里のドングリは豊作です。

食べさせてやって下さい。





山の実りが悪いのは自然現象だから仕方がないと思う人もいるでしょうが、自然現象だけではありません。

人間が開発やスギ・ヒノキの植林を行ったこと、また、人間が現在、地球温暖化を引き起こしていることなど、私たち人間のせいであることも多いのです。

ミネラルいっぱいの水を湧き出して私たちの命を支えてくれている森の形成に、クマ達は大きく貢献しています。

人間も、野生動物たちに感謝の心が必要です。



自分の子がかわいいお母さん、クマのお母さんも、人間と同じように自分の子がかわいいことを思いやってください。

子を連れて出て来たクマを見守ってやってください。

猟師にクマを射殺してもらったあと、「これでほっとした」という近隣住民のコメントを、まるで定型のようにいつもテレビは流します。

そうなんですか?

殺さないで対応する道はたくさんあります。

27年前、クマを守ろうと立ち上がった中学生たちが、「殺さない対応策を考えてこそ大人だ」とよく言っていました。



この国土は人間だけのものではありません。

みんなで共存していかないと、結局人間も生き残れなくなります。

それが自然のしくみです。



どうか、里のドングリや柿やクルミ、米糠など、クマたちが命がけで食べに来ていたら、寛容の心で慈悲の心で、可能なものは与えてやってください。

冬籠り前の食い込みに必死のクマを哀れに思い、もうこれ以上、殺さないでやってほしいのです。

でなければ、クマは絶滅してしまいます。

ツキノワグマはアジアに広く分布する中型の森林性のクマです。

開発に伴う生息環境の悪化と、漢方薬となる胆のうなどを目当てとした密猟によって、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストでは個体数がこの30年に30~50%も減り「絶滅危惧種」に指定されています。



クマが来ないようにカキの実を収穫してしまうのはいいことですが、人間が食べるのではなく、熊森協会がしているように、山に持って行って、生きられなくなっているクマたちに与えてやって欲しいと思います。

そのような優しさが、人間社会にも必要だと思うのです。

お願いします。

11月定例会報告

11月定例会は、本日、11月10日に、新橋のばるーんで開催しました。
シンポジウムの1週間後だったこともあってか、ちょっと参加人数が少なくて、子どもも含めて7人でした。
でも、嬉しいことに、おひとりの初参加がありました。シンポジウムにも来てくださった方です。ご出席、ありがとうございました。これからも来てくださいね〜。

本日の定例会では、10月に出展した、「地球愛まつり」と「明星学園バザー」の報告と、11月3日の「くまもり東京シンポジウム」の報告がありました。
「地球愛まつり」と「明星学園バザー」は、台風で延期になったり、急遽交流会という形になったりと、大変でしたが、どちらも無事に、熊森環境教育の紙芝居の上演ができました。よかったです。

「第12回くまもり東京シンポジウム」は、定員100名のところに、130名の参加があり、しかも参加してくださった方のうち28名の方が、熊森の会員になってくださいました。もちろん安藤誠さんの講演のおかげです。シンポジウムは大成功だったと言っていいと思います。
ご参加くださった皆様、誠にありがとうございました。

今後の活動については、本部と協力して、「森林環境税を、人工林の広葉樹林化に使う」ということの呼びかけを、東京の行政にしていくことなどを確認しました。

2019年11月10日日曜日

くまもり東京支部の11月の定例会は、10日です。

くまもり東京支部の11月の定例会は、10日(日)です。

みなさまどうぞおいでください。
出席のご連絡やお問い合せは下記へお願いします。
kumamori.tokyo.kwsk(アットマーク)gmail.com

いつもの新橋ばるーんで、午後1時30分からです。
会員の方はもちろん、熊森にご興味のある一般の方も、どうぞお気軽にご参加ください。
お待ちしております(^^)/

2019年11月10日(日)午後1時30分〜4時頃
港区生涯学習センター「ばるーん」にて。(新橋駅烏森口徒歩3分)
http://www.city.minato.tokyo.jp/shisetsu/toshokan/shogaigakushu/01.html

東京支部の定例会は、原則毎月第一日曜日に行っているのですが、11月は、3日に「くまもり東京シンポジウム」を開催しましたので、定例会は第2日曜日になりました。

日本熊森協会・東京都支部 川崎
東京都支部Facebook https://www.facebook.com/kumamoritky
東京都支部ブログ http://kumamoritky.blogspot.jp
日本熊森協会本部HP http://kumamori.org

2019年11月7日木曜日

くまもり東京シンポジウムの様子

くまもり東京シンポジウムは、ほぼ満席で、みなさんとっても集中して講演を聞いてくださっていました。ありがとうございました。

2019年11月5日火曜日

「第12回くまもり東京シンポジウム」へのご参加ありがとうございました

11月3日の第12回くまもり東京シンポジウムは、定員を超える130名の方にご参加いただき、大盛況に終えることができました。
ご参加くださった皆様、誠にありがとうございました。

2019年11月2日土曜日

第12回くまもり東京シンポジウム、いよいよ明日です

第12回くまもり東京シンポジウムはいよいよ明日に迫ってまいりました、
11月3日(日)午後1時より、お茶の水女子大学にて

現在のお申込みは120名を超えています。お申し込みいただきました皆様、たいへんありがとうございます。
あすはちょっと混み合うことが予想されますので、なるべくお早くおいでくださるようにお願いいたします。

では、会場でお待ちしています。お気をつけてが来場下さいませ。

●シンポジウムの内容●

開会の挨拶                川崎 浩 (日本熊森協会東京都支部長)
講演 「森林環境税で豊かな森再生を」   室谷 悠子 (日本熊森協会 会長)
特別講演 「日常の奇跡」         安藤 誠 (プロカメラマン)
休憩
講演 「東京都のクマ保全」        水見 竜哉 (日本熊森協会 野生動物保全担当)
東京都支部の活動報告           松本 夕花 (日本熊森協会東京都支部会員)
神奈川県支部の活動報告         鎌田 深雪 (日本熊森協会神奈川県支部)
質疑応答

お申込みは,電話やメールでできます。
☎ 0798-22-4190(日本熊森協会 本部)
contact@kumamori.org
※件名に「第12回シンポジウム」と明記願います。